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最高裁判所第三小法廷 昭和36(し)44 決定

主 文

本件特別抗告を棄却する

理 由

本件特別抗告理由は、申立人作成提出の特別抗告申立書、同訂正申立書記載のと

おりである。

職権をもつて調査するに、申立人は、申立人に対する監禁、同致傷、業務上過失

傷害、公務執行妨害、道路交通収締法違反被告事件につき、昭和三六年八月二六日

付忌避の申立書により、同被告事件の審理を担当する鳥取地方裁判所倉吉支部裁判

官(地方裁判所の一人の裁判官)藤井寛を忌避する旨の申立をなし、同年同月二九

日付書面により右忌避の申立に対する疎明をなし、同年同月三〇日の右被告事件第

九回公判期日において、右各書面のとおり忌避する旨陳述したのであるが、同裁判

官は、右公判期日の公判廷において、本件忌避の申立は刑訴二四条一項前段により

これを却下する旨の裁判(同条二項)をなし、引き続き、右被告事件につき判決を

宣告したものであることが明らかである。

そして、申立人は右忌避の申立を却下した裁判の取消を請求し、原裁判所は右請

求を棄却したところ、申立人はこの請求棄却の決定に対し当裁判所所に特別抗告の

申立をしたものであるが、元来忌避の申立を却下した裁判の取消請求は、原裁判を

取り消しても実益がないようになつたときは、これを許すべきものでないと解すべ

く、前段掲記の経過においては、本件取消請求は既にその申立の利益を失つたもの

と認められるから、本件特別抗告は、右請求棄却決定の当否について裁判をする実

益がなく、結局その理由がないことに帰する。

よつて刑訴四三四条、四二六条一項により裁判官全員一致の意見で主文のとおり

決定する。

昭和三六年一〇月三一日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 河 村 又 介

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

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